妊娠後期に発見された急速増大を呈した甲状腺癌症例

  • 石永 一
    三重大学大学院医学系研究科 耳鼻咽喉・頭頸部外科
  • 中村 哲
    三重大学大学院医学系研究科 耳鼻咽喉・頭頸部外科
  • 竹内 万彦
    三重大学大学院医学系研究科 耳鼻咽喉・頭頸部外科

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Aggressive Thyroid Cancer Detected in the Second Half of Pregnancy
  • 症例 妊娠後期に発見された急速増大を呈した甲状腺癌症例
  • ショウレイ ニンシン コウキ ニ ハッケン サレタ キュウソク ゾウダイ オ テイシタ コウジョウセン ガン ショウレイ

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抄録

<p>手術は甲状腺乳頭癌の治療選択の一つである。しかしながら,妊娠中の甲状腺癌の場合は慎重に治療選択をしなければならない。今回われわれは妊娠後期に発見された増大傾向を呈した甲状腺癌症例を治療する経験を得たので報告する。症例は33歳女性,妊娠37週時に正中部の頸部腫瘤を認めた。細胞診検査では悪性とは判明したが,詳細不明であった。患者は初診から2日後に帝王切開を受け,その後初診から25日目に甲状腺全摘と右頸部郭清を受けた。その後,肺転移のためRI治療が施行された。合併症もなく術後経過は良好であった。細胞診で鑑別困難な甲状腺腫瘍があり急速増大する場合は,たとえ妊娠中でも手術を検討すべきである。</p>

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参考文献 (5)*注記

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