重症外傷センターを軸とした施設間連携により救命した乳児重症頭部外傷の一例

DOI
  • 嶽間澤 昌泰
    公立大学法人横浜市立大学附属市民総合医療センター 高度救命救急センター
  • 問田 千晶
    公立大学法人横浜市立大学附属市民総合医療センター 高度救命救急センター
  • 六車 崇
    公立大学法人横浜市立大学附属市民総合医療センター 高度救命救急センター
  • 篠原 真史
    公立大学法人横浜市立大学附属市民総合医療センター 高度救命救急センター
  • 余湖 直紀
    公立大学法人横浜市立大学附属市民総合医療センター 高度救命救急センター
  • 川崎 貴史
    公立大学法人横浜市立大学附属市民総合医療センター 高度救命救急センター 公立大学法人横浜市立大学附属市民総合医療センター 脳神経外科
  • 間中 浩
    公立大学法人横浜市立大学附属市民総合医療センター 脳神経外科
  • 佐藤 博信
    神奈川県立こども医療センター 脳神経外科
  • 竹内 一郎
    公立大学法人横浜市立大学附属市民総合医療センター 高度救命救急センター

書誌事項

タイトル別名
  • Trauma care system for the severe head injury in an infant by the cooperation with trauma center and the other facilities : a case report

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抄録

<p>重症外傷センターの役割を担う救命救急センターおよび小児専門施設との施設間連携により救命できた乳児重症頭部外傷例を経験したので報告する。症例は4カ月の男児。母親に抱かれた状態で階段5段目から転落し受傷した。直近救命救急センターで急性硬膜外血腫, 急性硬膜下血腫, 外傷性くも膜下出血, 脳挫傷, 頭蓋骨骨折, 肋骨骨折と診断され, 乳児重症頭部外傷の加療目的で横浜市重症外傷センターへ転送された。正中偏位を伴う急性硬膜外血腫に対し緊急で開頭血腫除去術・外減圧術・頭蓋内圧センサー挿入術を施行した。術後は減圧のために一部開放した皮膚縫合部から脳実質の脱出した状態が継続した。小児専門施設へ転院し, 硬膜形成術と頭蓋形成術および人工呼吸器からの離脱を実施した。発生頻度が低い小児重症頭部外傷では地域の既存の医療資源を有効に活用した施設間連携が不可欠であり, 施設間連携の体制構築において外傷センターが果たすべき役割は大きいと示唆される。</p>

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