Micro Typing Systemによる生後4カ月未満児不規則抗体検査

DOI Web Site 参考文献6件 オープンアクセス
  • 上村 正巳
    新潟大学医歯学総合病院輸血・再生・細胞治療センター
  • 青木 寿成
    新潟大学医歯学総合病院輸血・再生・細胞治療センター
  • 佐藤 美里
    新潟大学医歯学総合病院輸血・再生・細胞治療センター
  • 渡部 もも
    新潟大学医歯学総合病院輸血・再生・細胞治療センター
  • 大木 直江
    新潟大学医歯学総合病院輸血・再生・細胞治療センター
  • 川合 綾野
    新潟大学医歯学総合病院輸血・再生・細胞治療センター
  • 増子 正義
    新潟大学医歯学総合病院高密度無菌治療部
  • 中田 光
    新潟大学医歯学総合病院輸血・再生・細胞治療センター
  • 牛木 隆志
    新潟大学医歯学総合病院輸血・再生・細胞治療センター

書誌事項

タイトル別名
  • DETECTING IRREGULAR ANTIBODIES USING A MICRO TYPING SYSTEM IN INFANTS UNDER FOUR MONTHS OF AGE

この論文をさがす

抄録

<p>生後4カ月未満児は得られる採血量が少ないことから,自動輸血検査装置や試験管法では不規則抗体検査が困難である.このため,当院では検体量が試験管法の約1/4と少量の検体で検査可能なMicro Typing Systemを採用している.</p><p>2007年1月から2016年12月までの10年間においてMicro Typing Systemでは不規則抗体検査依頼のあった生後4カ月未満児554件中,552件(99.6%)で検査可能であった.症例の内訳では55.4%が先天性心疾患の症例であった.また,検査可能であった552件中,不規則抗体が16件(2.9%)で陽性判定であった.そのうちの14件は母親からの移行抗体,1件は移行抗体が疑われた抗E,1件は自然抗体と考えられるIgM型の抗Mであった.さらに実際に358件に赤血球輸血が実施され,その内230件(64.2%)に輸血後の不規則抗体検査が行われたが,輸血後に生後4カ月未満児が不規則抗体を産生した症例は認められなかった.</p><p>ほぼ全例に不規則抗体スクリーニング検査を可能とするMicro Typing Systemは乳児への輸血療法の安全性確保の観点において有用である.</p>

収録刊行物

参考文献 (6)*注記

もっと見る

関連プロジェクト

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ