クエン酸を用いたコバルト酸リチウムの水熱酸浸出における速度論解析

  • 東 大輝
    東北大学大学院環境科学研究科 先端環境創成学専攻
  • 相川 達也
    東北大学大学院環境科学研究科 先端環境創成学専攻
  • 平賀 佑也
    東北大学大学院工学研究科 附属超臨界溶媒工学研究センター
  • 渡邉 賢
    東北大学大学院工学研究科 附属超臨界溶媒工学研究センター
  • Smith Jr. Richard Lee
    東北大学大学院環境科学研究科 先端環境創成学専攻 東北大学大学院工学研究科 附属超臨界溶媒工学研究センター

書誌事項

タイトル別名
  • Kinetic Study of Hydrothermal Leaching of Lithium Cobalt Oxide with Citric Acid
  • クエンサン オ モチイタ コバルトサン リチウム ノ スイネツサン シンシュツ ニ オケル ソクドロン カイセキ

この論文をさがす

抄録

<p>リチウムイオン電池を対象とした資源循環システムの構築を目的とし,正極材料であるLiCoO2からLiおよびCoを回収する湿式精錬プロセスにおいて,反応挙動の把握とそのメカニズム解明を図った.LiCoO2 1 wt%,0.1–1.0 Mクエン酸水溶液を100–200°Cの水熱条件で,反応時間5–30 minにて処理を行い,クエン酸濃度,反応温度,反応時間の影響について検討した.クエン酸濃度,反応温度の増大と共にLiおよびCoの浸出率は増大し,クエン酸濃度0.5 M, 150°C, 30 minの条件で80%以上の浸出率を得た.反応機構を解明すべく,固体–流体間の反応モデル,すなわち未反応核もしくは収縮核モデルを用いて反応メカニズムに関する考察を行うとともに,実験結果を良好に再現した反応モデルにより速度定数を求めた.その結果,LiおよびCoの水熱クエン酸浸出反応はいずれも生成物層拡散律速であり,速度定数はいずれも反応場のプロトン濃度のおよそ1次に依存した.</p>

収録刊行物

  • 化学工学論文集

    化学工学論文集 45 (4), 147-157, 2019-07-20

    公益社団法人 化学工学会

被引用文献 (5)*注記

もっと見る

参考文献 (19)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ