地域住民の健康寿命延伸への取り組み
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- 久保 貴照
- 社会医療法人 共愛会 戸畑リハビリテーション病院
書誌事項
- タイトル別名
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- ~「女性の為の健康教室」を開催して~
抄録
<p>【はじめに 目的】地域包括ケアシステムにおける疾病予防への取り組みについては理学療法士の参画が重要である。当院はH29年度に地域住民に対して健康寿命の延伸を目的に健康への意識付け、セルフチェック、セルフトレーニングの促しを内容とする予防教室を開催した。12週間取り組んだ結果を報告する。</p><p>【方法】対象者は、公募にて希望のあった65歳以上の介護保険非該当の女性5名(平均年齢80.6±5.9歳)。4週ごとに合計4回開催した。初回:①講義-栄養と運動に対しての意識付け。セルフチェック、セルフトレーニングの説明。万歩計による歩数チェックの指導。②生活機能の自己診断-基本チェックリスト(厚生労働省が作成した日常生活関連動作、運動器の機能、栄養、口腔機能、閉じこもり、認知症、うつの全25項目の質問)使用。③身体評価-5種類(10m歩行スピード、片脚立位時間、5回立ち座りテスト、Timed up and Goテスト、握力)4・8・12週後:基本チェックリスト、身体評価、歩数チェック、前回評価との比較、セルフトレーニングチェックを行った。12週後には予防教室に対してのアンケート(9項目の質問)を行った。</p><p>【結果】身体評価:10m歩行スピード、5回立ち座りテスト、Timed up and Goテスト上昇5名、片脚立位時間上昇2名、維持2名、低下1名、握力上昇2名、低下3名。歩数上昇3名、低下2名。基本チェックリスト:運動器の機能(5項目)、口腔機能(3項目)判断で2名、認知症(3項目)判断で3名が該当、日常生活関連動作、運動器の機能、栄養、口腔機能、閉じこもり、認知症(20項目)判断で1名が該当、うつ(5項目)判断は4名が該当。初回時と比較して20項目の判断では、該当項目が14点から11点へ減少したがうつ(5項目)判断は変化がなかった。アンケート:参加動機-健康に関心があった、友達に誘われた、感想-有意義で今後も運動を継続したい、次回以降も参加したいといった意見が聞かれた。</p><p>【結論】今回の取り組みは運動への意識付け、身体面に対して明らかな有意差は認めないが一定の効果があったと考える。しかし、うつ項目に関しては改善がみられなかった。このことからセルフチェック、セルフトレーニングの促しは身体面に影響を及ぼしたが心理面までは満たされなかったと考える。今回の経験でうつに対しても細かくアセスメントを行う必要があると感じたので、次回は個々のカウンセリングにも時間を割き運動面のみでなく生活が充実するには何が必要と思うのか、楽しみや趣味が何なのか等を内容に盛り込んで心身の充実を達成したい。また今回の参加者は少数であったので、さらに増やすためにも、健康教室が楽しめるように音楽を取り入れる、レクリエーションの要素を盛り込む等の工夫もしていきたい。</p><p>【倫理的配慮,説明と同意】対象者には初回時に紙面で説明を行い同意を得ている。また、当院の倫理委員会にも承認を得ている。</p>
収録刊行物
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- 理学療法学Supplement
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理学療法学Supplement 46S1 (0), C-119_1-C-119_1, 2019
公益社団法人 日本理学療法士協会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001288157752576
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- NII論文ID
- 130007692648
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可