教員養成系学生の「和食の継承」に関する意識調査

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タイトル別名
  • Attitude survey on "inheritance of WASHOKU " amaong teacher training students

抄録

<p>【目的】新学習指導要領では「小学校 家庭科」や「中学校 技術・家庭科」において,「伝統的な日常食」や「和食」が明記されている。そこで将来,学校における食育や家庭科を担う教員養成系学生にはどのような教育が必要かを検討するために,「和食の継承」に関する意識調査を行った。</p><p>【方法】2018年10〜12月,3大学の教員養成系学生267名(男子62名,女子205名)を対象に,自記式質問紙調査を実施した。調査項目は「和食」の認知度や4つの特徴への関心,「好きな和食」,継承したい「郷土料理」などである。</p><p>【結果および考察】「和食」がユネスコの無形文化遺産に登録されていることを認知しているのは約7割であった。いずれの大学においても4つの特徴で大切にしたい順番は「健康的な食生活を支える栄養バランス」,「多様で新鮮な食材とその持ち味の尊重」,「自然の美しさや季節の移ろいの表現」,「正月行事などの年中行事との密接なかかわり」であった。各特徴で体験したことや大切にしたいことは「一汁三菜」,「旬の食材」,「彩・盛り付け」,「おせち料理」など多くの単語があげられた。しかしながら,「和食」に関することを学校や家庭で教えられた経験のない学生も4〜6割おり,「好きな和食」として上位にあげられた「みそ汁」でさえも「作れない」と回答した学生がみられた。また,「和食」を継承したいという意識は高いが,継承したい「郷土料理」として「伝統的な郷土料理」と共に,近年の新しい創作料理を上げる者が多く見られた。「伝統的な郷土料理」についても家庭での喫食経験が少なく,「作れない」者が大半であった。以上より,「伝え継ぐ 家庭料理」を活用して技能も含めた「和食の継承」教育の必要性が示唆された。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001288157549056
  • NII論文ID
    130007695681
  • DOI
    10.11402/ajscs.31.0_173
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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