免疫チェックポイント阻害薬による治療中に薬疹を2度生じた悪性黒色腫の1例

書誌事項

タイトル別名
  • A case of malignant melanoma with repeated development of drug eruption during immune checkpoint inhibitor therapy

この論文をさがす

抄録

<p>64歳,女性。外陰粘膜悪性黒色腫,多発肝転移,骨転移に対してニボルマブを導入し,計13回投与後にピロリ除菌のため,ランソプラゾール,アモキシシリン,クラリスロマイシンを7日間内服投与した。内服終了3日後から融合傾向を示す紅斑が全身に出現した。軽度の結膜充血と口唇の痂皮を認め,多形紅斑型薬疹と診断し,プレドニゾロンの内服により皮疹は消褪した。その後,肝転移の増悪のためイピリムマブに変更したが,2回投与後に肝障害や間質性肺炎を発症した。発熱に対して,シプロフロキサシンを投与したところ,全身に播種状紅斑が生じた。2度の皮疹はいずれも新たな薬剤追加後に出現したことから,これらの薬剤による薬疹が疑われた。本例では免疫チェックポイント阻害薬投与中に2度にわたってGrade3の薬疹が生じたが,いずれも速やかな治療介入により,原疾患に対する治療を継続し得た。</p>

収録刊行物

参考文献 (3)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ