野球選手における上腕骨後捻角度増加は肩筋力に影響をおよぼすか
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抄録
野球選手における上腕骨後捻角度の左右差が肩筋力に影響を及ぼすかを検討した.野球検診を行った大学野球選手のうち肩痛を認めない36人を対象とした.上腕骨後捻角度は超音波診断装置を用いて計測した.内外旋中間位における肩外旋筋力と内旋筋力はマイクロフェットを用いて測定した.肩内外旋可動域は電子角度計を用いて計測した.上腕骨後捻角度は投球側において有意に増加しており(p < 0.001),その左右差は15.6 ± 10.2(SD)度であった.上腕骨後捻角度の左右差と肩外旋可動域(p < 0.001,r=0.59)および内旋可動域の左右差(p=0.047,r=-0.33)に有意な相関を認めたが,肩筋力の左右差(外旋:p=0.54,内旋:p=0.48)とは有意な相関を認めなかった.今回の結果から大学野球選手における上腕骨後捻角度の左右差は肩筋力に影響を及ぼさないと考えられた.
収録刊行物
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- 肩関節
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肩関節 43 (3), 652-656, 2019
日本肩関節学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390564227345499776
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- NII論文ID
- 130007744156
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- ISSN
- 18816363
- 09104461
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可