若齢牛において地方病性牛白血病と診断した1例

• 若槻 拓司

  岡山県農業共済組合北部基幹家畜診療所

• 杉山 定

  岡山県農業共済組合北部基幹家畜診療所

• 高岡 亜沙子

  岡山県農業共済組合北部基幹家畜診療所

• 橋田 明彦

  岡山県井笠家畜保健衛生所

• 水上 智秋

  岡山県岡山家畜保健衛生所

• 廣瀬 友理

  岡山県岡山家畜保健衛生所

• 門田 耕一

  （国研）農業・食品産業技術総合研究機構 動物衛生研究部門 北海道研究拠点

• 竹嶋 伸之輔

  （国研）理化学研究所

• 間 陽子

  （国研）理化学研究所

書誌事項

タイトル別名

• A Case of Enzootic Bovine Leukosis in a Five-month-old Calf
• ジャクレイギュウ ニ オイテ チホウビョウセイギュウ ハッケツビョウ ト シンダン シタ 1レイ

抄録

地方病性牛白血病（EBL）は好発年齢が4歳齢以上とされているが，約5カ月齢でEBLと診断した症例に遭遇した．当該牛は交雑種の去勢雄で，134日齢時に体表リンパ節の腫脹を認めた．168日齢では体表リンパ節の腫脹がさらに悪化し，血液検査では白血球数が104,000/μl で，異型リンパ球の割合は89％を呈した．剖検所見では腹腔内の各リンパ節の腫大があった．病理組織学的検査では，各臓器，各リンパ節において大型で異型性を示すリンパ球様細胞の浸潤，増殖を認めた．Real-time PCR法では，血液とリンパ節において牛白血病ウイルスのコピー数が著しく高値であった．B細胞クローナリティ検査では，腫瘍細胞のバイクローナルな増殖を認めた．以上の結果から，症例牛をEBLと診断した．発症個体にはEBLの発症と相関するウシ主要組織（BoLA）遺伝子BoLA-DRB3<i></i>^＊1101/^＊1601 を認めたが，癌化にはその他の要因の関与も考えられた．

収録刊行物

• 日本獣医師会雑誌

  日本獣医師会雑誌 72 (10), 608-613, 2019-10-20

  公益社団法人 日本獣医師会

キーワード

• BLV
• 子牛
• EBL

詳細情報

• CRID: 1390564227347955712
• NII論文ID: 130007748704
• NII書誌ID: AN00191857
• DOI: 10.12935/jvma.72.608
• ISSN: 21860211
• ISSN: 04466454
• NDL書誌ID: 030039243
• Web Site: https://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/2010930276
• Web Site: https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R000000004-I030039243
• Web Site: https://www.jstage.jst.go.jp/article/jvma/72/10/72_608/_pdf
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • IRDB
  • NDL
  • Crossref
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可