冨栄養湖沼手賀沼のケイ酸塩循環

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タイトル別名
  • Silicate cycle in eutrophic lake, Lake Tega

抄録

<p>富栄養湖沼手賀沼における湖水および堆積物のケイ酸塩の観測を実施した。手賀沼には2000年から高濃度でケイ酸塩が存在する利根川河川水の注水が行われており、流入河川からの2倍以上のケイ酸塩が注水により供給されている。そのため現在はケイ藻が植物プランクトン優占種となっている。しかし、堆積物中では生物起源ケイ酸塩が多く存在しているわけではなかった。堆積物間隙水中の溶存ケイ酸塩が高濃度で存在すること、湖水中粒子に比べて堆積物粒子で全ケイ酸塩に対する生物起源ケイ酸塩の割合が低いことから、湖水から粒子として堆積物に移行したケイ酸塩が溶解し、湖水に回帰することが堆積物中での生物起源ケイ酸塩が多くない要因と考えられる。湖水に回帰するケイ酸塩の量は河川(注水も含む)から流入するケイ酸塩の量に匹敵する量であると見積もられ、これら手賀沼への供給が湖水でケイ酸塩濃度を高く維持しているものと考えられる。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001277394600192
  • NII論文ID
    130007749089
  • DOI
    10.14862/geochemproc.66.0_129
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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