妊娠38週で急性 A 型大動脈解離を発症した Marfan 症候群の1例

  • 山火 秀明
    埼玉医科大学総合医療センター 心臓血管外科
  • 乾 明敏
    埼玉医科大学総合医療センター 心臓血管外科
  • 松岡 貴裕
    埼玉医科大学総合医療センター 心臓血管外科
  • 重松 幸佑
    埼玉医科大学総合医療センター 総合周産期母子医療センター
  • 今中 和人
    埼玉医科大学総合医療センター 心臓血管外科

書誌事項

タイトル別名
  • Acute Type A Aortic Dissection during Late Pregnancy Period in a Patient with Marfan's Syndrome

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抄録

<p>妊娠後期に急性A型大動脈解離を発症し,母子ともに救命できたMarfan症候群の1例を報告する.症例は34歳女性で,家族歴はないが典型的なMarfan症候群の身体的特徴を呈し,3回の満期経腟分娩歴があった.4回目の妊娠38週時に突然の胸背部痛が出現し,Stanford A型急性大動脈解離と診断された.心嚢液の貯留はなく血行動態も安定しており,ヘパリン投与による胎盤剥離面からの子宮出血が危惧されることから,まず全身麻酔下に帝王切開で胎児を娩出しその後約半日間,鎮静と人工呼吸器管理を続け,後出血がないことを確認し,自己弁温存大動脈基部置換術を施行した.母子ともに特に合併症なく,良好な結果を得た.</p>

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参考文献 (8)*注記

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