痛風性膝関節炎に対して滑膜切除術を施行した1例

抄録

<p>抄録:痛風性膝関節炎は母趾中趾節関節に発症することが多く,膝関節で起こることは比較的まれである.今回,我々は痛風性膝関滑膜炎に対して,滑膜切除術を施行した1例を経験したので報告する.30歳男性.2年半バレーボール後に右膝の疼痛,腫脹が出現し,関節穿刺を5回程度施行した.腫脹は改善したが,関節拘縮が残存し,右膝の伸展,可動域制限を認め当院紹介受診した.右膝関節MRIでは,関節内包縁に結節状に滑膜の肥厚を認めた.術前は腫瘍性病変や色素性絨毛結節性滑膜炎などを疑い,手術を施行した.手術所見では白色の関節面が露出し,白色の結晶が付着した滑膜の増殖,ACL付着部に鶏卵大の結晶の塊を認めた.病理診断では尿酸塩として矛盾しない所見であった.以上より,痛風性膝関節炎の診断とした.術後よりROM訓練を施行し,ROM改善傾向である.</p>

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