看護師長の経験年数別によるコンピテンシーの比較

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タイトル別名
  • Comparison of Competency Ability by Nursing Administrators’ Years of Experience
  • カンゴ シチョウ ノ ケイケン ネンスウ ベツ ニ ヨル コンピテンシー ノ ヒカク

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抄録

<p>本研究は,看護師長の経験年数によるコンピテンシーの違いを明らかにすることを目的とした.対象者は,全国のA機構関連33施設に所属する看護師長332名であった.調査期間は平成29年10月~11月である.本村らが開発した看護管理者のコンピテンシー評価尺度を用いた無記名自記式質問紙法で行った.NACAS(Nursing Administrator’s Competency Assessment Scale)は,問題対処行動CP,対人関係CP,目標設定コンピテンシー(以下,CPという),情報収集CPの4尺度,25項目で構成され,回答は「十分に実践している(5点)」~「全く実践していない(1点)」の5段階とした.その結果,配布数332通で回収数312通であった(回収率93.9%).そのうち,欠損値のある25名および男性3名分を除いた女性284名分を対象とした(有効回答率85.5%).対象者の概要は,平均年齢49.8(SD±5.7)歳,平均看護師長経験年数6.4(SD±4.6)年であった.問題対処行動CPは,看護管理者の当該組織の問題状況に関する解決や判断力や適応力の認識を示しており,師長経験年数が高いほど問題解決の役割行動がとれていると推察できた.目標設定CPは,自分の能力や技術を組織に役立て,他者に対して強い影響力をもつため,看護師長経験15年以上では5年未満よりも成果責任をとりやすいと考えた.したがって,看護管理者のコンピテンシーは,看護師長経験年数によって違いがあり,特に看護師長経験15年以上で差異が出やすいことが明らかとなった.</p>

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