頭皮上脳波の解析による運動機能変化の検出―電極の選択と解析条件の検討―

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抄録

<p>脳卒中患者はリハビリテーションによる脳機能回復に時間を要する。しかし、時間経過に伴い効果の実感が薄れることで、訓練意欲の低下を招く。そこで本研究では、訓練による脳波変化に着目し、運動時に発生する脳波が訓練と共に変化する様子を可視化することで訓練意欲の維持を図る。これまでの研究では、運動関連を示すとされているβ波の事象関連脱同期(ERD)検出における最適な電極位置の選定を目的とし、単極誘導と双極誘導における同期加算、運動前後の振幅減衰率による比較、検討を行った。その結果、単極誘導に比べ、双極誘導での解析結果の方が減衰が顕著に見られる傾向があるという結果が得られた。今回は、双極誘導での解析において、より適切な解析手法を検討することを目的とし、解析区間の変更と電極位置における減衰率の比較を行い、最適な解析区間と電極位置の被験者依存性について検討した。その結果、解析区間幅や解析位置、電極位置と運動前後の振幅減衰率の関係性について全被験者に共通する傾向は見られなかった。しかしながら、被験者ごとに良好なERDの特徴を得られる条件が存在することから、解析区間は個人で最適化する必要があるという結果が得られた。</p>

収録刊行物

  • 生体医工学

    生体医工学 Annual57 (Abstract), S150_1-S150_1, 2019

    公益社団法人 日本生体医工学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390283659835694336
  • NII論文ID
    130007776536
  • DOI
    10.11239/jsmbe.annual57.s150_1
  • ISSN
    18814379
    1347443X
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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