逆流防止弁付き胆道ステントの開発と弁部逆流防止機構の基礎的検討

DOI
  • 穴井 洋
    市立奈良病院 放射線科・IVR研究センター
  • 吉川 公彦
    奈良県立医科大学2放射線科・IVRセンター

抄録

<p>【目的】新しく逆流防止機構を伴った弁付胆道ステント(ARMS)を開発し、その逆流防止機構について基礎的評価を行い、至適な径や弁長を評価した。【方法】容量タンクに連続した筒状構造体に孔を1カ所設けた回路の孔部分にARMSを逆行性、順行性に留置し、一定圧(0.2、0.5、1、2kPa)をかけた際の流量を測定することで至適なステント径、弁長の検討を行った。液体には生理食塩水と疑似胆汁を用いた。【結果】ARMS本体の全長は5cmで、径は10、8mm、弁長は8、5、2mmと設定した。逆行性での検討:いずれの液体においても、6種類全てのARMSの実験において、逆流は生じなかった。順行性での検討:生理食塩水を用いた順行性平均流量は、設定圧0.2, 0.5, 1, 2kPaの順に、いずれのARMSにおいても平均流量は増加した。一方、疑似胆汁を用いた順行性平均流量は、0.2kPaでは全てのARMSでは流量が発生しなかった。,また一部ARMSでも0.5、1kPaでも流量が発生しなかった。 2kPaではいずれのARMSでも流量を計測でき、径10mm、弁長5mmのARMSで最も大きな流速が得られた。【結語】 径10mm、弁長5mm ARMSにおいて最も有効な逆流防止機構を有し、かつ胆汁鬱滞を起こさない可能性が示唆された。</p>

収録刊行物

  • 生体医工学

    生体医工学 Annual57 (Abstract), S28_2-S28_2, 2019

    公益社団法人 日本生体医工学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390846609788705664
  • NII論文ID
    130007776882
  • DOI
    10.11239/jsmbe.annual57.s28_2
  • ISSN
    18814379
    1347443X
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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