頭頸部癌外来化学療法における上腕ポートと末梢挿入型中心静脈カテーテルの比較

  • 正道 隆介
    新潟大学大学院医歯学総合研究科耳鼻咽喉科・頭頸部外科学分野
  • 山崎 恵介
    新潟大学大学院医歯学総合研究科耳鼻咽喉科・頭頸部外科学分野
  • 植木 雄志
    新潟大学大学院医歯学総合研究科耳鼻咽喉科・頭頸部外科学分野
  • 岡部 隆一
    新潟大学大学院医歯学総合研究科耳鼻咽喉科・頭頸部外科学分野
  • 松山 洋
    新潟大学大学院医歯学総合研究科耳鼻咽喉科・頭頸部外科学分野
  • 本田 耕平
    新潟大学大学院医歯学総合研究科耳鼻咽喉科・頭頸部外科学分野
  • 堀井 新
    新潟大学大学院医歯学総合研究科耳鼻咽喉科・頭頸部外科学分野

書誌事項

タイトル別名
  • Comparison of upper arm port and peripherally inserted central venous catheter for outpatient chemotherapy of head and neck cancer

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抄録

再発転移頭頸部癌に対する外来化学療法の増加に伴い,安全な血管アクセスデバイス(VAD)が求められている。VADとしての末梢挿入型中心静脈カテーテル(PICC)27例と埋込型PICCである上腕ポート13例の安全性について比較した。両者に患者背景や治療内容に有意差を認めなかった。合併症発生数は上腕ポート群0例(0%,0/1,000カテーテル留置日),PICC群8例(30%,1.8/1,000カテーテル留置日)で,上腕ポート群で有意に少なかった(p=0.037)。PICC群の合併症内訳はカテーテル閉塞4例,血栓症2例,カテーテル関連血流感染症1例,自己抜去1例であった。上腕ポートは安全なVADであり,頭頸部癌の外来化学療法において有用な選択肢と考えられた。

収録刊行物

  • 頭頸部外科

    頭頸部外科 29 (2), 123-128, 2019

    特定非営利活動法人 日本頭頸部外科学会

参考文献 (13)*注記

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