虫垂原発neuroendocrine carcinomaの1例

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  • Primary Neuroendocrine Carcinoma of the Appendix

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抄録

<p>症例は80歳の女性で,右下腹部痛を主訴に近医を受診した.虫垂の腫大と回盲部に不整な壁肥厚を認め,生検では低分化型腺癌と診断され,回盲部切除術を施行した.手術材料の検討では,虫垂の位置に長径約6 cmの腫瘍を認めた.組織像では大型で均一な異型細胞の浸潤増殖像がみられ,免疫染色検査にて神経内分泌マーカー陽性を示した.また,Ki-67 indexが70%であり,虫垂を原発とするneuroendocrine carcinoma(NEC)と診断した.術後は合併症なく退院したが,術後2か月に肝転移,胸膜播種を来し,徐々に全身状態が悪化して術後5か月目に死亡した.虫垂原発神経内分泌細胞癌は非常にまれであり,mixed adenoneuroendocrine carcinoma(MANEC)と考えられる症例を除くと本邦3例目であるため,報告する.</p>

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