国民健康づくり対策

書誌事項

タイトル別名
  • National Health Promotion Measures in Japan
  • National Health Promotion Measures in Japan : Health Japan 21 (the second term)
  • Health Japan 21(the second term)
  • 健康日本21(第二次)

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抄録

<p>かつて世界でも際だって高かったわが国の脳血管疾患の年齢調整死亡率は,食習慣をはじめとする生活習慣の改善や,循環器健診の導入,医療の進歩等によって劇的に改善してきた.これらの望ましい変化は,1978年に国民健康づくり対策が始まって以来,さらに推進されてきている.国民健康づくり対策は,PDCAサイクルに従ってほぼ10年ごとに改訂されており,第 1 次健康づくり対策では生涯を通じての健康づくり推進のための予防・健診の体制整備,健康づくりの基盤整備として市町村保健センター等の設置と保健師・栄養士等のマンパワーの確保の推進,健康づくりの啓発普及から始まり,第 2 次健康づくり対策(アクティブ80ヘルスプラン)では特に運動の推進に力を入れ,第 3 次に相当する健康日本21では,健康増進と生活習慣病の一次予防によって,QOLの向上と健康寿命の延伸を目指すようになり, 9 分野約70項目の数値目標を設定して取り組みが進められ,評価・見直しが行われるようになった.現在の第 4 次国民健康づくり対策である健康日本21(第二次)では,健康日本21の評価結果を踏まえて,新たに健康格差の縮小や社会環境の整備にも力が入れられるようになった.2018年の中間評価では,平均寿命の延びを上回る健康寿命の延びと,健康寿命の都道府県格差の縮小が順調に達成されていることが確認されたが,変化が見られないあるいは悪化した目標項目もあり,2022年の最終評価での目標達成に向けて,今後重点的に取り組むべき課題が明らかにされた.</p>

収録刊行物

  • 保健医療科学

    保健医療科学 69 (1), 14-24, 2020-02-01

    国立保健医療科学院

被引用文献 (1)*注記

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