1型糖尿病,慢性甲状腺炎,原発性胆汁性胆管炎を同時診断し得た多腺性自己免疫症候群(APS)3型の1例
書誌事項
- タイトル別名
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- A Case of Autoimmune Polyendocrine Syndrome Type 3 Diagnosed by Concurrent Type 1 Diabetes Mellitus, Chronic Thyroiditis and Primary Biliary Cholangitis
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抄録
<p>今回1型糖尿病,慢性甲状腺炎,原発性胆汁性胆管炎(PBC)を併発した多腺性自己免疫症候群(APS)3型の症例を経験したので報告する.症例は69歳女性.体重減少を主訴に近医を受診した際,高血糖,ケトーシスを指摘され当院に紹介入院となった.抗GAD抗体・抗IA-2抗体陽性であったが,グルカゴン負荷試験においてΔCPR:0.88 ng/mLと内因性インスリン分泌能は保持されていたため緩徐進行1型糖尿病と診断した.抗TPO抗体・抗Tg抗体陽性,超音波検査で軽度甲状腺腫大を認めたことより慢性甲状腺炎と診断した.更に軽度の肝機能障害,IgM上昇,抗ミトコンドリアM2抗体陽性,肝生検により慢性非化膿性破壊性胆管炎の所見を同時に認めPBCと診断した.副腎不全を認めず,これら3疾患の共存からAPS3型と診断した.HLAを中心とした遺伝的背景や臨床像につき,3疾患を併発した国内既報6例との比較も含め報告する.</p>
収録刊行物
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- 糖尿病
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糖尿病 63 (3), 126-131, 2020-03-30
一般社団法人 日本糖尿病学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390565134842557056
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- NII論文ID
- 130007821922
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- ISSN
- 1881588X
- 0021437X
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可