クエン酸マグネシウム服用後に高Mg血症と糞便性腸閉塞をきたした1例
書誌事項
- タイトル別名
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- A Case of Hypermagnesemia and Large Bowel Obstruction Following Magnesium Citrate Administration
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抄録
<p>高マグネシウム(以下,Mg)血症は,多くが腎機能障害患者へのMg含有製剤の過剰投与が原因とされている。今回,クエン酸Mg(マグコロールP®)服用後に高Mg血症と糞便性腸閉塞をきたした1例を経験したので報告する。症例は66歳女性。肛門痛と便秘症の精査で注腸検査予定となった。前処置としてクエン酸Mgを内服したところ,意識障害をきたし当院の救急外来へ搬送された。精査で高Mg血症および糞便性の腸閉塞を認め,緊急透析となった。翌日もMg値の再上昇,腸閉塞の悪化を認め,緊急S状結腸人工肛門造設術を施行した。術後,すみやかに血清Mg濃度は正常化した。腎機能障害を有さない患者でもクエン酸Mg製剤投与により重篤な高Mg血症を発症したとの報告がある。重度の高Mg血症は致死的な経過をたどることもあり,その投与に際しては十分な配慮と患者指導を行うとともに,発症時には迅速な対応が重要であると思われた。</p>
収録刊行物
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- 日本腹部救急医学会雑誌
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日本腹部救急医学会雑誌 39 (4), 683-686, 2019-05-31
日本腹部救急医学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390848250113516160
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- NII論文ID
- 130007847796
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- ISSN
- 18824781
- 13402242
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可