ペムブロリズマブ投与中に発症した水疱性類天疱瘡の1例

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  • Bullous pemphigoid developed during administration of Pembrolizumab : A case report

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抄録

<p>80歳代,男性。切除不能非小細胞肺癌に対してペムブロリズマブの投与を開始した。2回目投与後に痒みが出現し,6回目投与後にびらんを伴う浮腫性紅斑が出現した。病理検査で,好酸球浸潤を伴う表皮下水疱を認めた。蛍光抗体直接法でC3,間接法でIgGが表皮基底膜部に線状に沈着していた。血中抗BP180抗体は25 U/mLであった。ペムブロリズマブ開始前の抗BP180抗体は陰性であったことから,抗PD-1抗体に誘発された水疱性類天疱瘡(bullous pemphigoid;BP)と診断した。ペムブロリズマブを中止し,プレドニゾロンを開始したところ皮疹は消退し,現在プレドニゾロンを漸減中である。肺病変は,ペムブロリズマブ6回目投与後に42.7%縮小していた。過去の報告においても,BPを発症した症例の抗PD-1抗体製剤治療の奏効率は高く,BPの発症と治療効果が関連している可能性があると考えた。</p>

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