ドセタキセル療法後のエンザルタミドで完全奏効を得た高度リンパ節転移を伴った去勢抵抗性前立腺癌の1例

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  • COMPLETE RESPONSE OF BULKY LYMPH NODE METASTASES TREATED WITH ENZALUTAMIDE AFTER CHEMOTHERAPY WITH DOCETAXEL IN CASTRATION-RESISTANT PROSTATE CANCER: A CASE REPORT

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抄録

<p>74歳男性.2012年に前立腺癌cT4N0M0,Gleason score 5+4と診断された.LH-RHアゴニストとビカルタミドを開始しPSAは25.55ng/mlから0.02ng/mlに低下した.</p><p>治療開始して3年後,PSAが4.81ng/mlに上昇し,広範囲にわたる高度のリンパ節腫大を伴った転移性去勢抵抗性前立腺癌(mCRPC)となった.左鎖骨上リンパ節の開放生検で前立腺由来の低分化腺癌の転移と判明した.LH-RHアゴニストとビカルタミド継続下にドセタキセルとプレドニゾロンの化学療法を行った.CTで骨盤内の1個のリンパ節を除いて多くのリンパ節は縮小し,部分奏効(PR)を得た.しかしその1個のリンパ節が次第に増大し,CRPCに対するドセタキセルの効果に不均一性が見られた.ドセタキセルは有害事象と病勢進行(PD)のため7コースで終了した.</p><p>エンザルタミドによる2次ホルモン療法を開始した.治療6カ月後,CTでリンパ節腫大は消失し固形がんの治療効果判定(RECIST)の判定基準で完全奏効(CR)となり,PSAは0.01ng/mlに低下した.現在28カ月間CRを継続している.</p>

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