胃酸発電で充電する飲み込み型深部体温計の試作

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タイトル別名
  • Prototyping of Ingestible Core-Body Temperature Sensor Charged by Gastric Acid Power Generation

抄録

<p>深部体温やそのリズム(体内時計)を日常的に把握することは,女性の排卵周期把握や,鬱病,感染症,不眠症,認知症といった様々な疾病の早期発見,健康増進,パフォーマンス向上にとって重要である。しかし,これらを簡単かつ正確に測定することは難しい。信頼できる測定法の一つは直腸温の連続測定であるが,日常生活でこれを行うことは現実的ではない。そこで,海外では飲み込み型深部体温計が発売されている。しかし,いわゆるボタン電池が搭載されているため,危険であり,保存性も悪い。また,デバイスサイズを大きくして閉塞リスクを上げる一因となっている。そこで我々は,胃酸発電でエネルギーを蓄える飲み込み型深部体温計を提案している。ボタン電池を用いないことで,安全,小型,低環境負荷,長期保存可能,安価なデバイスの実現を目指す。ここでは,コンセプト検証用に設計・試作したデバイスの原理実証実験について報告する。カスタム集積回路,マイコン,温度センサ,胃酸電池電極などのシステムに必要な部品は,リジットフレキシブル基板に実装した。そして,デバイスに伝送用コイルを接続し,樹脂製のコップ内に設置した後,胃酸電池電極部以外をエポキシ樹脂で封止した。これをイヌに服用させることで,体内温度の測定に成功した。本成果は,日本発の安全安心の「飲む体温計」の実現可能性を示唆する。</p>

収録刊行物

  • 生体医工学

    生体医工学 Annual58 (Abstract), 418-418, 2020

    公益社団法人 日本生体医工学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390003825204376192
  • NII論文ID
    130007885188
  • DOI
    10.11239/jsmbe.annual58.418
  • ISSN
    18814379
    1347443X
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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