座長報告:なぜ日本の労働時間はドイツより長いのか

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タイトル別名
  • Why Do Japanese Work Longer than German?

抄録

<p> 「働き方改革」が進行中にもかかわらず,どういう人がどのくらい長く働いているのかという最も基本的な事実は,これまでの研究で十分に明らかにされてこなかった。正社員・非正社員の労働時間は統計で一括りにされ,事業所が提供する労働時間のデータは現実と異なるなど限界がある。法律で定められた週40時間の上限と,労使の36協定による労働時間,さらに職場でのサービス残業を含む実際の労働時間は大きく異なり,その乖離がどれほどあるか,なぜあるのかについても十分には解明されていない。 ここでは労働時間を議論する前提として,正社員の労働時間の長さ,それが決まる仕組み,実際の労働時間数について,日本が労働時間短縮の目標としてきたドイツと比較しながら確認する。両国は労働時間構造の二重化や,労使自治による協定労働時間,それと異なる実際の労働時間という重要な共通点をもっている。にもかかわらず,労働時間に大きな差がついているのはなぜなのか,比較歴史分析の視点から考察する。</p>

収録刊行物

  • 社会政策

    社会政策 10 (1), 5-24, 2018-06-30

    社会政策学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390003825204388352
  • NII論文ID
    130007885306
  • DOI
    10.24533/spls.10.1_5
  • ISSN
    24332984
    18831850
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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