色素性粘膜病変のハイダイナミックレンジ画像変換によるダーモスコピー構造の明瞭化

• 佐藤 俊次

  さとう皮膚科

• 田中 勝

  東京女子医科大学東医療センター　皮膚科

書誌事項

タイトル別名

• Improved detection of the dermoscopic structures of pigmented mucosal lesions using high-dynamic-range image conversion
• シキソセイ ネンマク ビョウヘン ノ ハイダイナミックレンジ ガゾウ ヘンカン ニ ヨル ダーモスコピー コウゾウ ノ メイリョウカ

抄録

色素性粘膜病変では，ダーモスコピーで観察される構造が不明瞭である．そこで，ダーモスコピー像のハイダイナミックレンジ画像変換によりダーモスコピー像の全体的パターンや局所の構造が認識されやすくなるかどうかを検討した．口唇部メラノーシス5例を用い，既報告のダーモスコピー所見のうち，全体構築の4つのパターン，すなわち，網状パターン，線状パターン，均一パターン，小球状パターン，9つの局所構造，および構造の色調，について，オリジナルのダーモスコピー画像とハイダイナミックレンジ変換後の画像とを皮膚科専門医2名が比較観察した．その結果，画像変換によりダーモスコピーの局所の構造は明瞭化して認識されやすくなったが，全体構築のパターン認識には有為な差がなかった．一方，構造の色調はハイダイナミックレンジ画像変換により，血管構造が褐色に変化することがあるため，血管構造を色素構造と誤って認識することがあった．したがって，特に血管所見については，常にオリジナルのダーモスコピー画像と比較しながら判断する必要がある．

収録刊行物

• 日本臨床皮膚科医会雑誌

  日本臨床皮膚科医会雑誌 36 (1), 39-45, 2019

  日本臨床皮膚科医会

キーワード

• 色素性粘膜病変
• 口唇メラノーシス
• メラノーマ
• ダーモスコピー
• ハイダイナミックレンジ画像変換
• 構造
• パターン
• 色調
• 画像診断

詳細情報

• CRID: 1390285697606289152
• NII論文ID: 130007919649
• NII書誌ID: AA1202905X
• DOI: 10.3812/jocd.36.39
• ISSN: 1882272X
• ISSN: 13497758
• NDL書誌ID: 029596434
• Web Site: https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R000000004-I029596434
• Web Site: https://www.jstage.jst.go.jp/article/jocd/36/1/36_39/_pdf
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2019183097
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • NDL
  • Crossref
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可