ウシ凍結融解精液検査のための携帯型精子解析装置の評価
書誌事項
- タイトル別名
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- Validation of a portable computer-assisted sperm analysis system for assessment of frozen-thawed bovine semen
抄録
<p>【背景】従来,ウシ精子の運動性は観察者により主観的に評価されてきたが,精子解析(Computer Assisted Sperm Analysis : CASA)装置による客観的評価が登場したことで検査者の熟練度に頼ることなく評価することが可能となった。また,近年,携帯型のCASA装置が開発されたことで場所を問わず検査できるようになった。一方,国内各地の種雄牛センターで検査,作製された精液ストローは,出荷後において再検査される機会はなく,実際に使用されるまでの期間における管理状況次第では精液性状が悪化している可能性もある。人工授精実施の際に融解後の精液性状を確認できれば,受胎率低下の原因を突き止めたり,受胎率低下を防止したりする一助になる。本研究では携帯型CASAによるウシ凍結精液融解後の解析精度を明らかにすることを目的とした。【方法】黒毛和種種雄牛10頭より14回採精,作製された各凍結精液ストローを融解後,8倍まで段階希釈した精液における精子濃度,運動率および直進運動率を据置型および携帯型CASA装置で測定した。凍結精液ストロー融解直後,3時間後,6時間後をそれぞれ高,中,低運動率モデルとした。精子濃度は直接鏡検(血球計算盤)を,精子運動率および直進運動率は据置型を対照(標準値)として,携帯型CASA装置による結果と比較,評価した。【結果】携帯型で測定した精子濃度の結果は希釈なしで運動率が低いモデルを除き,直接鏡検の結果と有意な相関関係を示し,4倍希釈の回帰直線の傾きが0.88となった。精子運動率および直進運動率は,据置型の結果と有意な相関関係を示し,2倍希釈の回帰直線の傾きがそれぞれ0.78および2.10となった。【結論】携帯型CASAは,精子濃度および運動率の評価には凍結精液を2~4倍に希釈することでそれぞれ直接鏡検および据置型と同程度の精度であることが示されたものの,直進運動率については得られる結果にバラツキが出る原因を解明する必要がある。</p>
収録刊行物
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- 日本繁殖生物学会 講演要旨集
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日本繁殖生物学会 講演要旨集 113 (0), P-37-P-37, 2020
公益社団法人 日本繁殖生物学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390567172588011648
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- NII論文ID
- 130007925671
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可