当院における上顎洞扁平上皮癌に対する超選択的動注化学放射線療法の臨床検討

  • 上野 貴雄
    金沢大学医薬保健研究域医学系耳鼻咽喉科・頭頸部外科
  • 兼田 美紗子
    金沢大学医薬保健研究域医学系耳鼻咽喉科・頭頸部外科
  • 青木 蓉子
    金沢大学医薬保健研究域医学系耳鼻咽喉科・頭頸部外科
  • 石川 和也
    金沢大学医薬保健研究域医学系耳鼻咽喉科・頭頸部外科
  • 中西 庸介
    金沢大学医薬保健研究域医学系耳鼻咽喉科・頭頸部外科
  • 遠藤 一平
    金沢大学医薬保健研究域医学系耳鼻咽喉科・頭頸部外科
  • 近藤 悟
    金沢大学医薬保健研究域医学系耳鼻咽喉科・頭頸部外科
  • 杉本 寿史
    金沢大学医薬保健研究域医学系耳鼻咽喉科・頭頸部外科
  • 脇坂 尚宏
    金沢大学医薬保健研究域医学系耳鼻咽喉科・頭頸部外科
  • 扇 尚弘
    金沢大学医薬保健研究域医学系放射線科
  • 髙松 繁行
    金沢大学医薬保健研究域医学系放射線科
  • 香田 渉
    金沢大学医薬保健研究域医学系放射線科
  • 吉崎 智一
    金沢大学医薬保健研究域医学系耳鼻咽喉科・頭頸部外科

書誌事項

タイトル別名
  • Clinical study of superselective intra-arterial cisplatin infusion and concomitant radiotherapy for maxillary sinus squamous cell carcinoma

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抄録

金沢大学にて,2003年から2018年に一次治療として超選択的動注化学放射線療法を施行した上顎洞扁平上皮癌23症例(男性17例,女性6例)について検討した。放射線治療(66-70Gy)に併せて,1-2週間隔で超選択的動注化学療法を行い,1回あたりCDDP 150-200mgで4-5回の投与を行った。平均年齢は66.8歳(59歳から80歳),全登録の観察期間は0.6年から14.6年(中央値:3.2年)で,3年全生存率はstage Ⅲ(n=6)で80%,Ⅳa(n=13)で65%であった。Ⅳb(n=4)は3例が死亡し,1例が無病生存(1.9年)している。N+症例は7例あり,N1の2例は原発,頸部ともに制御可能であったが,N2以上の全5例が原発,頸部ともに制御困難であった。N+症例の治療の難しさを改めて認識するとともに,局所遺残再発部位の検討からは眼窩先端浸潤,頬骨体部浸潤の制御に課題が残った。

収録刊行物

  • 頭頸部癌

    頭頸部癌 46 (3), 237-242, 2020

    日本頭頸部癌学会

参考文献 (17)*注記

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