胆管空腸吻合に至ったStanford A大動脈解離術後胆嚢壊死の1例

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タイトル別名
  • Gallbladder and Bile Duct Necrosis after Surgery for Stanford Type A Aortic Dissection Finally Performed Choledohojejunostomy—A Case Report—
  • 症例 胆管空腸吻合に至ったStanford A大動脈解離術後胆囊壊死の1例
  • ショウレイ タンカン クウチョウ フンゴウ ニ イタッタ Stanford A ダイドウミャク カイリ ジュツゴ タンノウ エシ ノ 1レイ

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抄録

<p>症例は77歳,男性.Stanford A型大動脈解離に対して血管置換術後1カ月で発熱があり,胆嚢穿孔・周囲膿瘍と診断された.胆嚢は壊死し周囲に胆汁が貯留した無石壊疽性胆嚢炎であった.胆嚢摘出,腹腔ドレナージ後2日目,腹腔ドレーンより胆汁がみられた.ENBDチューブ造影で膵内胆管から造影剤の流出があり,胆管壊死と診断した.ERBDチューブに交換し3日後,ドレーン排液が血性となり仮性動脈瘤の診断でコイル塞栓を行った.ドレーンは術後2カ月で抜去したが,その2カ月後に発熱があり胆管結石を認めた.コイル部の胆管狭窄で採石できずERBDチューブを入れ替えたが,2度のERBDチューブ閉塞,胆管炎を生じたため,腹腔ドレーン抜去4カ月後に胆管空腸吻合を行った.大動脈解離に伴う臓器壊死の報告はあるが,文献検索でStanford A型解離術後の胆嚢壊死の報告はなかった.大動脈解離術後の稀な胆嚢壊死に胆管壊死,仮性動脈瘤破裂,胆管狭窄による胆管結石を生じて胆管空腸吻合を要した症例を報告する.</p>

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参考文献 (8)*注記

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