分娩時大量出血における希釈性凝固障害の臨床データの特徴：多施設共同後ろ向き症例集積研究

DOI
  • 多田 克彦
    独立行政法人国立病院機構 岡山医療センター産婦人科 独立行政法人国立病院機構 小児・周産期医療ネットワーク共同研究グループ
  • 宮木 康成
    三宅おおふくクリニック Medical Data Labo 埼玉医科大学国際医療センター婦人科腫瘍学
  • 安日 一郎
    独立行政法人国立病院機構 長崎医療センター産婦人科 独立行政法人国立病院機構 小児・周産期医療ネットワーク共同研究グループ
  • 吉田 瑞穂
    独立行政法人国立病院機構 岡山医療センター産婦人科 独立行政法人国立病院機構 小児・周産期医療ネットワーク共同研究グループ
  • 萬 もえ
    独立行政法人国立病院機構 岡山医療センター産婦人科 独立行政法人国立病院機構 小児・周産期医療ネットワーク共同研究グループ
  • 前川 有香
    独立行政法人国立病院機構 三重中央医療センター産婦人科 独立行政法人国立病院機構 小児・周産期医療ネットワーク共同研究グループ
  • 大蔵 尚文
    独立行政法人国立病院機構 小倉医療センター産婦人科 独立行政法人国立病院機構 小児・周産期医療ネットワーク共同研究グループ
  • 川上 浩介
    独立行政法人国立病院機構 小倉医療センター産婦人科 独立行政法人国立病院機構 小児・周産期医療ネットワーク共同研究グループ
  • 山口 建
    独立行政法人国立病院機構 京都医療センター産婦人科 独立行政法人国立病院機構 小児・周産期医療ネットワーク共同研究グループ
  • 小川 昌宣
    独立行政法人国立病院機構 九州医療センター臨床研究センター 独立行政法人国立病院機構 小児・周産期医療ネットワーク共同研究グループ
  • 兒玉 尚志
    独立行政法人国立病院機構 東広島医療センター産婦人科 独立行政法人国立病院機構 小児・周産期医療ネットワーク共同研究グループ
  • 野見山 亮
    独立行政法人国立病院機構 佐賀病院産婦人科 独立行政法人国立病院機構 小児・周産期医療ネットワーク共同研究グループ
  • 水之江 知哉
    独立行政法人国立病院機構 呉医療センター産婦人科 独立行政法人国立病院機構 小児・周産期医療ネットワーク共同研究グループ

書誌事項

タイトル別名
  • Clinical features of dilutional coagulopathy in massive obstetrical hemorrhage: A multicenter retrospective case series study

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抄録

<p>　目的：分娩時大量出血で認める希釈性凝固障害（DCP）の臨床データの特徴を単位時間あたりの出血量を用いて説明すること，および産科DICスコアはDCPでも高得点となるという仮説を検証すること．方法：多施設での過去5年間の分娩例から分娩時出血量≧2,000g，フィブリノゲン値＜200mg/dL，新鮮凍結血漿投与のうち1つ以上を認める症例を抽出した．このうち必要データの揃った154例を対象に，フィブリノゲン値＜150mg/dL，FDP値＜20μg/mLを満たす症例をDCPと定義し各種臨床データを検討した．結果：DCP型の凝固障害を9例認め，1時間あたりの出血量の中央値は2,410g/hrと極めて速く，産科DICスコアの中央値は8.5点と高得点だった．結語：分娩時大量出血で凝固系の亢進しない短時間大量出血が原因の凝固障害の存在が示され，DICではないにも拘らず産科DICスコアは高得点だった．</p>

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