下部直腸T1a癌根治的ESD6年後の局所再発に対しロボット支援下直腸切断術を施行した1例

  • 梅津 誠子
    弘前大学大学院医学研究科消化器外科学講座
  • 三浦 卓也
    弘前大学大学院医学研究科消化器外科学講座
  • 坂本 義之
    弘前大学大学院医学研究科消化器外科学講座
  • 諸橋 一
    弘前大学大学院医学研究科消化器外科学講座
  • 諸橋 聡子
    弘前大学大学院医学研究科病理生命科学講座
  • 鬼島 宏
    弘前大学大学院医学研究科病理生命科学講座
  • 袴田 健一
    弘前大学大学院医学研究科消化器外科学講座

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Robot-assisted Abdominoperineal Resection for Local Recurrence of T1a Cancer of the Lower Rectum after 6 Years of Curative ESD

抄録

<p>【はじめに】内視鏡的粘膜剥離術(ESD)後,追加切除考慮因子がない症例でも数%の再発例がある.</p><p>【症例】77歳,女性.下部直腸から肛門管にかけて発生した側方発育型大腸腫瘍に対しESDを施行した.病理は42×34mm,tub1>tub2,pT1a(SM 200μm),ly0,v0,pHM0,pVM0,BD 1で追加切除の適応はなかった.6年後に直腸癌が局所再発し,ロボット支援下直腸切断術を行った.病理学的にも局所再発の診断を得た.</p><p>【考察】新因子を追加治療基準に加える取り組みが現在も行われ,その1つとしてMUC1陽性が報告されており,本症例は陽性であった.また,腫瘍径20mm以上は有意に再発が多いといわれている.ESD6,7年後の再発例も報告されており長期フォローが必要な症例が存在する.</p><p>【結語】下部直腸T1a癌ESD6年後の局所再発例を経験した.根治的T1直腸癌のESD後のフォローは長期間を要する.</p>

収録刊行物

参考文献 (12)*注記

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