-
- 五島 史行
- 東海大学医学部耳鼻咽喉科
書誌事項
- タイトル別名
-
- 耳鼻咽喉科診療で知っておくと役立つ漢方治療 : パフォーマンス漢方 : 第121回日本耳鼻咽喉科学会総会ランチョンセミナー
- ジビ インコウカ シンリョウ デ シッテ オク ト ヤクダツ カンポウ チリョウ : パフォーマンス カンポウ : ダイ121カイ ニホン ジビ インコウ カガクカイ ソウカイ ランチョンセミナー
この論文をさがす
抄録
<p> 日常診療において漢方薬を使うことで多くの疾患を治療することができる. 漢方薬の講演ではどのような症状にはどのような漢方薬が使われるかがテーマとなっていることが多い. 適切な漢方薬の選択はもちろん重要であるが, 同じ薬剤を処方しても処方する医師によって治療効果が異なることは周知の事実である. これはプラシーボ効果と言われるものである. 漢方薬はプラシーボではないが, その治療効果を最大限に上げることができれば, さらに有効に使用することができる. 有効な薬剤がない時代には名医はこのプラシーボ効果を有効に使っていた. プラシーボ効果は 1) 暗示効果, 2) 条件付け, 3) 自然治癒力などによって影響を受ける. 特に自然治癒力は信頼関係によって高めることができる. これを最大限に高めるのがパフォーマンスであり, そのための方法がパフォーマンス漢方である. そのためのいくつかのパフォーマンスを紹介したい. パフォーマンス漢方では医師は病気を一方的に治すのではなく, 楽しみながら漢方薬を処方することで処方する医師, 処方される患者の医師患者関係が良好になり, 患者の「治る力」を引き出すことができるようになることを目標としている.</p><p></p><p> また各論としてめまい, 頭痛, 扁桃炎に対する漢方治療を紹介する. めまいの漢方治療では特に頻用される苓桂朮甘湯と半夏白朮天麻湯の使い分けのポイントを紹介する. 頭痛に対しては五苓散と呉茱萸湯がよく用いられる. 習慣性扁桃炎に対しては, 小柴胡湯加桔梗石膏を用いることで扁桃炎の反復回数を減らして扁桃摘出術を回避することができたデータを紹介する.</p>
収録刊行物
-
- 日本耳鼻咽喉科学会会報
-
日本耳鼻咽喉科学会会報 123 (12), 1353-1357, 2020-12-20
一般社団法人 日本耳鼻咽喉科学会
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390849931318555904
-
- NII論文ID
- 130007965369
-
- NII書誌ID
- AN00191551
-
- ISSN
- 18830854
- 00306622
-
- NDL書誌ID
- 031224485
-
- 本文言語コード
- ja
-
- データソース種別
-
- JaLC
- NDL
- Crossref
- CiNii Articles
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可