簡易な装置にて捕集した大気浮遊物質の分析電子顕微鏡による解析

  • 塩見 正樹
    新居浜工業高等専門学校 エンジニアリングデザイン教育センター
  • 金子 博文
    株式会社西条環境分析センター
  • 中山 享
    新居浜工業高等専門学校 生物応用化学科

書誌事項

タイトル別名
  • Analysis of airborne substances collected by a simple device using an analyzing electron microscope
  • カンイ ナ ソウチ ニテ ホシュウ シタ タイキ フユウ ブッシツ ノ ブンセキ デンシ ケンビキョウ ニ ヨル カイセキ

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抄録

吸引ポンプ、真空ホース、吸引ろ過瓶、吸引ろ過漏斗および精密ろ過膜で構成した本研究で考案した簡易的な大気浮遊物質捕集装置によって捕集した微粒子を、エネルギー分散型X線分析装置付きの走査型電子顕微鏡を用いて形態観察および元素分析した。ポリテトラフルオロエチレン製精密ろ過膜上に、1 µm以上の微粒子を捕集することができた。1~5 µmの微粒子の個数推移は、近隣の大気汚染測定局が計測し公開しているPM2.5濃度推移と同じであった。さらに、捕集された微粒子を走査型電子顕微鏡による形態観察およびエネルギー分散型X線分析による検出元素種類とその質量%から、微粒子の特定および発生源などの推測が可能であることを示せた。例として、海水由来のNaCl、金属加工企業が発生源の金属加工粉および阿蘇山噴火の降灰などを特定した。

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