味覚性発汗再考
書誌事項
- タイトル別名
-
- Gustatory sweating revisited: physiological gustatory sweating and gustatory-sudorific reflex
- ―1.生理的味覚性発汗と味覚発汗反射―
この論文をさがす
抄録
<p>生理的味覚性発汗の本態について考察する.Brown-Séquard(1850)は学会でチョコレートを食べながら講演して,自らの生理的味覚性発汗を呈示し,本現象が1種の反射によること,全てのヒトにみられる訳でないことを指摘した.その後,本現象の断片的な記述が散見され,家族性の報告もある(Wende & Busch, 1909; Bepperling, 1959; Mailander, 1967).大多数は甘味・酸味で顔面正中部に発汗を示す.本現象はcapsaicin性発汗と同一視されるが,①本来の生理的味覚性発汗は非capsaicin性の味覚によること,②capsaicin受容体は温度覚受容体であることから,両者は異なる現象である.本現象は味覚発汗反射によると考えられる.味覚発汗反射は通常は何らかの機序で抑制されており,本現象を示すヒトは遺伝的にこの反射が脱抑制状態にあるヒトであろう.</p>
収録刊行物
-
- 自律神経
-
自律神経 57 (4), 193-199, 2020
日本自律神経学会
- Tweet
キーワード
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1391412881284592384
-
- NII論文ID
- 130007973239
-
- ISSN
- 24347035
- 02889250
-
- 本文言語コード
- ja
-
- データソース種別
-
- JaLC
- CiNii Articles
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可