肝細胞癌術後9年目に右下腿骨格筋転移を来した1例

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  • A Case of Hepatocellular Carcinoma with Recurrence of Skeletal Muscle Metastasis to the Right Lower Leg 9 Years after Hepatectomy

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抄録

<p>症例は61歳の男性で,52歳時に肝細胞癌(hepatocellular carcinoma;以下,HCCと略記)に対して右三区域切除+横隔膜合併切除術,56歳時に肺転移に対して胸腔鏡下左上葉・下葉部分切除術を施行した.59歳時にPIVKA-IIの上昇を認め,残肝再発の診断で肝動脈化学塞栓術を施行した.術後の治療効果判定ではTE4となり,PIVKA-IIも低下した.しかし,翌年にPIVKA-IIの再上昇を認め,精査にて右下腿部腓腹筋に5 cmの腫瘤を認めた.経皮的針生検を施行し,HCC腓腹筋転移の診断で拡大腫瘍切除術+広背筋遊離皮弁+植皮術を施行した.病理組織診断ではHCC,mod to porであり静脈侵襲を認めた.術後経過は良好で,術後16か月現在無再発生存中である.HCCの骨格筋転移はまれではあるが,自験例のように切除により予後の改善が期待できる可能性がある.</p>

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参考文献 (21)*注記

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