経気管支肺クライオ生検で診断しえた孤発性リンパ脈管筋腫症の1例

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  • A Case of Sporadic Lymphangioleiomyomatosis Diagnosed by Transbronchial Lung Cryobiopsy

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抄録

<p>背景.リンパ脈管筋腫症(lymphangioleiomyomatosis:LAM)は,平滑筋様の腫瘍細胞(LAM細胞)が増殖し肺に多発性囊胞を形成する緩徐進行性疾患であるが,病理学的診断の方法を個々の症例に応じて選択する必要がある.症例.46歳女性.20歳代に気管支喘息と診断された.呼吸困難の増悪に対し当院へ精査依頼となった.胸部CTでは全肺野に8~12 mm大で境界明瞭な薄壁を有する多発囊胞を認め,LAMが疑われた.高度の閉塞性換気障害(1秒率は24.08%)のため,低侵襲で高感度な診断方法として経気管支肺クライオ生検(以下,クライオ生検)を選択した.結果.合併症なく施行でき,病理組織上,肺胞領域に小囊胞状の拡張した空隙,血管周囲に平滑筋様の紡錘形細胞が斑状に増殖する所見を認め,LAMと診断できた.結論.呼吸機能の低下したLAMを疑う症例でクライオ生検は有用な診断方法と考えられた.</p>

収録刊行物

  • 気管支学

    気管支学 43 (2), 156-162, 2021-03-25

    特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会

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