網膜内層厚とRAPDx^®による対光反射の長期経過を 観察できた外傷性視神経症の2例

• 後藤 克聡

  川崎医科大学眼科学1教室

• 三木 淳司

  川崎医科大学眼科学1教室 川崎医療福祉大学　リハビリテーション学部　視能療法学科

• 荒木 俊介

  川崎医科大学眼科学1教室 川崎医療福祉大学大学院　医療技術学研究科　感覚矯正学専攻

• 瀧澤 剛

  一般財団法人　倉敷成人病センター　リハビリテーション科

• 眞鍋 優

  川崎医科大学眼科学1教室

• 家木 良彰

  川崎医科大学眼科学1教室

• 桐生 純一

  川崎医科大学眼科学1教室

書誌事項

タイトル別名

• Long-term Follow-up of Inner Retinal Thickness and Light Reflex by RAPDx^®in Two Patients with Traumatic Optic Neuropathy

抄録

　外傷性視神経症（TON）の2例における光干渉断層計による網膜内層厚と相対的瞳孔求心路障害（RAPD）の経時的変化を報告する． 　ステロイドパルス療法後12か月まで経過観察できたTONの2症例．RAPDの定量はRAPDx^®によるRAPD振幅（log units）を用い，神経節細胞複合体（GCC）厚は僚眼に対する患眼の減少率（%）を算出した．症例1：57歳，男性．初診時の左眼視力は手動弁で，左眼RAPD陽性だった．GCC厚減少率とRAPD振幅は，初診時：1.1・5.03，1か月：23.3・2.80，3か月：34.4・2.80，6か月：38.9・2.93，12か月：35.6・3.11で，最終視力は0.08だった．症例2：51歳，男性．初診時，左眼視力は手動弁で，左眼RAPD陽性だった．GCC厚の減少率とRAPD振幅は，初診時：0.9・6.51，1か月：19.8・3.39，3か月後：28.8・2.71，6か月：31.0・2.60，12か月：31.0・2.20で，最終視力は1.2だった． 　TONの早期診断にはRAPDの検出が有用であり，網膜内層厚とRAPDの経過は乖離した．

収録刊行物

• 神経眼科

  神経眼科 38 (1), 30-36, 2021-03-25

  日本神経眼科学会

キーワード

• traumatic optic neuropathy
• pupillary light reflex
• relative afferent pupillary defect
• optical coherence tomography
• inner retina

詳細情報

• CRID: 1390006120727611648
• NII論文ID: 130008021307
• DOI: 10.11476/shinkeiganka.38.30
• ISSN: 21882002
• ISSN: 02897024
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2021299054
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • CiNii Articles
  • KAKEN
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可