特発性後骨間神経麻痺に対して顕微鏡下神経束間剥離術を行った1例

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抄録

<p>特発性後骨間神経麻痺の1例で,術前エコーと術中所見で神経束の括れを確認したので報告する.症例は52歳女性で6カ月前に左上腕から肘までの激痛後に,手指伸展障害を主徴とする後骨間神経麻痺を発症した.肘関節皮溝6cm近位の圧痛点において術前エコーで2ヶ所の括れと,術中同部位での橈骨神経本幹の経度の腫脹と神経束間剥離により2ヶ所の括れを確認した.括れ部での神経上膜裏面と神経束間の強い繊維性癒着があり,この部位での何らかの炎症後の病態が示唆された.術後6カ月で麻痺は徐々に回復傾向である.既報告の通り術前エコーにより括れが確認されれば,早期の神経束間剥離術は回復には有効であると思われる.</p>

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