ホルスタイン種育成牛における脊髄軸索変性症の1例

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  • Spinal Axonopathy in a Holstein-Friesian Heifer
  • ホルスタインシュ イクセイギュウ ニ オケル セキズイジクサクヘンセイショウ ノ 1レイ

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抄録

<p>放牧されていた9カ月齢,雌のホルスタイン種育成牛が,後躯蹌踉を呈した.投薬による治療を行うも改善せず,起立不能となった.身体検査では,前肢は突球様を呈し,後肢は脱力し,尾力は減弱していた.神経学的検査では,両後肢の膝蓋腱反射と屈曲反射の低下及び交叉伸展反射の亢進が認められた.病理解剖では,明らかな異常は認められなかった.病理組織学的検査により,脊髄全長の白質と脳幹の一部に軸索変性が認められた.また,脊髄近位端と遠位端,及び脳幹の病変分布と質から中枢性遠位性の脊髄軸索変性症と考えられた.本症例の病理像と一致する報告は過去に存在しなかった.本研究では原因は明らかでなかったが,病理組織学的所見と病変分布はマレーグレイ種の遺伝性進行性脊髄症と類似していた.</p>

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