前兆のある片頭痛との鑑別を要した瘢痕脳回に伴う後頭葉てんかん発作後頭痛の16 歳男性例

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  • A 16-year-old male case of post-ictal headache due to occipital lobe epilepsy with ulegyria that required differentiation from migraine with aura

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抄録

<p> 症例は16歳男性.10歳時より視野の左側に出現する点状の模様に続いて後頭部痛があり,その頻度が増加し,全身強直間代性痙攣を生じて入院した.MRIで両側後頭葉に瘢痕脳回を認めた.視覚症状は後頭葉てんかん発作としての要素性幻視と考えられた.レベチラセタム投与により幻視および頭痛は消失し,痙攣の再発なく経過した.要素性幻視は,片頭痛ではジグザグした模様が視野の末梢へ緩徐に動くが,後頭葉てんかんでは円状または点状で視野の中心や出現部位と対側へ速く動くことから,病歴聴取が鑑別に有用であった.前兆のある片頭痛と後頭葉てんかんの鑑別には,視覚症状の詳細な病歴聴取と頭部MRI画像が有用と考えられた.</p>

収録刊行物

  • 日本頭痛学会誌

    日本頭痛学会誌 48 (1), 193-197, 2021

    一般社団法人 日本頭痛学会

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