頭部MRIおよび血清5-S-cysteinyldopa高値により早期診断に至った神経皮膚黒色症
書誌事項
- タイトル別名
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- A case of neurocutaneous melanosis that could be early diagnosed with brain magnetic resonance imaging and high level of serum 5-S-cysteinyldopa
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抄録
<p> 神経皮膚黒色症は,皮膚および中枢神経にメラノサイトの増殖をきたす稀な先天性疾患であり,神経症状を発症すると予後不良である.今回,出生時に巨大色素性母斑を認めた日齢4の男児例を経験した.扁桃体を含む脳MRI T1強調像における高信号病変から中枢神経のメラノサイト増殖が示唆され,血清5-S-cysteinyldopa(5-S-CD)の上昇を確認し神経皮膚黒色症と診断した.本疾患の確定診断には中枢神経における病理所見や神経症状の合併が必要であるが,最近の報告を見ると,巨大色素性母斑と頭部MRI所見のみで診断されている場合が多い.頭部MRI所見に加えて,中枢神経におけるメラノサイト増殖を示唆する髄液中メラノサイトあるいは,髄液中または血清中5-S-CD高値が証明されれば,診断の的確性が向上すると考えた.新生児期に臨床診断することで,家族への精神的サポートや中枢神経病変に対する早期介入が可能になる.</p>
収録刊行物
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- 日本周産期・新生児医学会雑誌
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日本周産期・新生児医学会雑誌 57 (2), 360-365, 2021
一般社団法人 日本周産期・新生児医学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390570777736962432
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- NII論文ID
- 130008085000
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- ISSN
- 24354996
- 1348964X
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可