産科領域の血栓・出血への対応,臨床的な側面から

  • 安達 知子
    母子愛育会総合母子保健センター愛育病院産婦人科

書誌事項

タイトル別名
  • Management for thrombosis and bleeding in obstetrics, from the clinical side

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抄録

<p>妊産婦の死因や健康障害の主要原因である血栓塞栓症と大出血に対して,その病態,診断,治療,とくに臨床現場で行う予防的管理や発症に備えた体制について解説した.血栓塞栓症に対しては,一般的な基本的予防管理のほか,先天性,後天性トロンボフィリアをはじめとする高リスク症例に対する,妊娠中および産褥期における積極的な抗凝固療法の使用についての現在の考え方を産婦人科ガイドラインに沿って示し,発症時の治療については,深部静脈血栓症の初期対応,肺血栓塞栓症に対しては診断の手順も含めて解説した.大出血に対しては,危機的出血,産科DICの考え方,特に希釈性凝固障害と消費性凝固障害,および産科DICスコアについて解説し,妊産婦救命のための準備やシステムについて,自己血貯血,輸血治療や母体搬送システムの現状について言及した.</p>

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