AIによる谷津干潟におけるグリーンタイド予測の試み

  • 矢内 栄二
    (一財)海域環境研究機構
  • 若林 駿
    千葉工業大学大学院 創造工学研究科都市環境工学専攻
  • 鳥居 明弘
    千葉工業大学大学院 創造工学研究科都市環境工学専攻
  • 小田 僚子
    千葉工業大学 創造工学部都市環境工学科

書誌事項

タイトル別名
  • A NEW APPROACH FOR PREDICTING GREEN TIDES IN THE YATSU TIDAL FLATS USING ARTIFICIAL INTELLIGENCE

抄録

<p> 東京湾奥部に位置する谷津干潟は,渡り鳥の保護条約であるラムサール条約に1993年に登録されたが,1995年からアオサの異常繁殖であるグリーンタイドの発生が問題となっていた.しかし,2017年から2020年にかけてグリーンタイドが消滅した.これまで,グリーンタイド発生予測に対してさまざまなモデルが提案されてきていたが,十分な予測には至っていなかった.本研究では,谷津干潟における2017~2018年のグリーンタイド消滅原因を検討した前報に引き続き,2019~2020年のグリーンタイドの消滅原因について現地観測データをもとに検討するとともに,ニューラルネットワークを使用したAIによるグリーンタイド予測モデルを構築した.その結果,2019~2020年のグリーンタイド消滅は過去と異なり,長梅雨による照度不足と高水温により引き起こされたことがわかった.構築したモデルの予測値は実測値の変動を的確に再現しており,水温と窒素・リンがグリーンタイドの変化要因に大きく関わることがわかった.</p>

収録刊行物

参考文献 (11)*注記

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