非乳頭部十二指腸腫瘍の病理

  • 牛久 哲男
    東京大学医学系研究科人体病理学・病理診断学

書誌事項

タイトル別名
  • Pathology of extra-ampullary duodenal neoplasms

抄録

<p>非乳頭部十二指腸腫瘍は,空腸・回腸と同様に腸型の腺腫や腺癌が発生するのに加え,十二指腸近位側にはブルンネル腺や化生性・異所性の胃型上皮を母地として胃型の腺腫や腺癌が好発することが特徴である.こうした細胞形質の違いは,分子異常や腫瘍の悪性度とも関連し,一般に胃型腫瘍は腸型腫瘍よりも悪性度が高い傾向がある.癌の組織型は胃型・腸型ともに大部分は分化型腺癌であり,その他の組織型はまれである.十二指腸癌の分子異常は,マイクロサテライト不安定性癌の頻度が比較的高いことが特徴で,その場合は免疫チェックポイント阻害薬の効果が期待される.さまざまな遺伝性疾患・症候群で十二指腸腺腫や腺癌の発生リスクが高まる.</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390572589998381440
  • NII論文ID
    130008158949
  • DOI
    10.11405/nisshoshi.119.112
  • ISSN
    13497693
    04466586
  • PubMed
    35153259
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • PubMed
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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