キュレータの価値観に基づく複数映像情報流の実時間編纂支援システム

情報処理学会

抄録

2020 年の東京オリンピックを機に，サッカーなどのスポーツ競技を対象とした新しいサービスの登場が期待されている．現在のスポーツのライブ中継は，スタジアムの複数箇所に設置されたカメラで撮影されている映像を，経験豊富なディレクターが動的に取捨・選択することで，放送する映像をリアルタイムに編纂し配信している．しかし，放送される映像は1種類のみであり，様々な嗜好を持つ視聴者の多様なニーズに応えられていない．熱心な視聴者やマニアックなファンが独自の価値観に基づき，スタジアムにおいて様々なアングル，ズームレベルで撮影された多数の映像ストリームから必要なものをリアルタイムに選択・編纂し配信できれば，同じスポーツ競技の映像から異なるコンテンツが複数編纂でき，様々な嗜好を持つ視聴者の多様なニーズに合わせた次世代ライブ中継サービスが実現可能になる．本稿では，キュレータと呼ばれるコンテンツの編纂者が，情報流と呼ばれる複数の映像ストリームや SNS ストリームをリアルタイムに編纂する作業を支援するシステムを提案する．提案システムは，複数の映像情報流や SNS 情報流をキュレータの価値観に合わせてスコア付けし，上位のもの数件のみを選択表示する機能と，コンテンツとして出力・配信する情報流 （一つないし少数） を次々に切替えていく作業を支援する機能を提供する．デモでは，フットサルの試合を様々な角度，ズームレベルで撮影した映像情報流を題材に，キュレータが本支援システムを用いて複数情報流をリアルタイム編纂する様子を実演する．

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1050855522051596288
  • NII論文ID
    170000121302
  • Web Site
    http://id.nii.ac.jp/1001/00136736/
  • 本文言語コード
    ja
  • 資料種別
    conference paper
  • データソース種別
    • IRDB
    • CiNii Articles

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