異質なコミュニティをつなぐノードの評価指標

抄録

従来ネットワーク分析におけるノードの重要性は,主にそのノードによって得られる情報量や,隣接関係に基づく媒介性からの議論が多くなされてきた.隣接関係に基づくノード評価には,主としてローカルなノード周辺情報が利用されてきたのに対し,ネットワークの重要な特徴である,コミュニティ構造はほとんど考慮されてきていない.一方で,現実のネットワークでは,閉じたコミュニティ内部での情報交換を繰り返すことで,同種の意見が増幅,強化されるエコチェンバー現象など,コミュニティ構造に起因する情報の偏りを踏まえた解析の必要性が高まっている.そこで本研究では,コミュニティの質的な差異に基づいて情報の希少性を定量化し,ノード評価に活用することを提案する.具体的には,共通隣接ノードからコミュニティ関連度を求め,ノードの持つ網羅性と掛け合わせることで,異質なコミュニティをつなぐノードを識別する指標である PW 値(重み付き P 値)を考案した.

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  • CRID
    1050855522082775808
  • NII論文ID
    170000150662
  • Web Site
    http://id.nii.ac.jp/1001/00198956/
  • 本文言語コード
    ja
  • 資料種別
    conference paper
  • データソース種別
    • IRDB
    • CiNii Articles

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