高位合成時のモジュール分割におけるバッファコスト最小化問題とその解法

抄録

従来 CPU 上で実行していた大規模演算を高速に処理する目的から,ハードウェアアクセラレータ設計に対する需要が高まっている.現在は Xilinx 社 Vivado-HLS 等の商用高位合成ツールが実用段階にあり,ソフトウェアからハードウェアを効率的に合成できる.一方,ツールが一度に高位合成可能なソフトウェアの規模には限界があることから,通常は複数のモジュールに分けてハードウェアを設計する.このような設計方法においては,個々に設計されたハードウェアモジュールを統合する際にタイミング調整用の遅延バッファが必要となるため,挿入されるバッファのコストを考慮してモジュール分割することが求められる.本稿では,高位合成時のモジュール分割によって挿入されるバッファコストを定量化し,バッファコスト最小化問題を定式化する.さらに,バッファコスト最小化問題に対する優良解を効率的に探索する部分結合法を提案する.計算機シミュレーションの結果,貪欲法を用いた探索に比べ,部分結合法は平均 23.5% バッファコストを削減することに成功した.

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  • CRID
    1050855522048285568
  • NII論文ID
    170000178123
  • Web Site
    http://id.nii.ac.jp/1001/00190810/
  • 本文言語コード
    ja
  • 資料種別
    conference paper
  • データソース種別
    • IRDB
    • CiNii Articles

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