複数種類の太陽電池を用いたバッテリーレス場所推定システム

抄録

我々は,ライフログのうち場所情報を取得するために低消費電力で部屋レベルの位置を認識するシステムとして,環境発電素子をセンサとして用いた場所認識システムを提案している.我々は環境発電素子の中でも太陽電池に着目しており,以前の調査で,太陽電池は受光量や受光波長によって発電量が変化し,太陽電池の材料によってその特性に違いがあることが示されている.そのため,場所によって光源が異なれば太陽電池の発電量の違いからその場所を識別可能となる.しかしながら,発電量の違いに基づいた行動や場所の認識の可否の検証に焦点をあて,発電量の計測にはバッテリを必要とするマイコンボードを用いていており,発電した電力を電源として利用するには至っていなかった.これは室内における発電量の観点から,発電した電力を用いてその発電量(電圧)を計測することが非常に困難だからである.この問題を解決するため,従来の発電量計測モデルを根本的に見直し,エナジーハーベスティングも考慮して複数の環境発電素子を場所認識のためのセンサかつ電源として利用可能にしたシステムを提案・設計・実装した.このシステムは,発電量を直接計測するのではなく,メモリの書き込みに必要な電力を貯めてタイムスタンプを書き込む.この動作を繰り返すことで,単位時間あたりのタイムスタンプの書き込み回数から単位時間あたりの発電量を間接的に計測する.本論文では,記録された発電量から場所の認識を行った結果,高精度の推定結果が得られたので以下に報告する.

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1050292572094361344
  • NII論文ID
    170000181402
  • Web Site
    http://id.nii.ac.jp/1001/00202312/
  • 本文言語コード
    ja
  • 資料種別
    conference paper
  • データソース種別
    • IRDB
    • CiNii Articles

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