富栄養化した内湾における植物プランクトン生産と摂食圧に関するボックスモデル解析

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  • Box Model Analysis on Phytoplankton Production and Grazing Pressure in a Eutrophic Estuary

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抄録

富栄養化した渥美湾において, 植物プランクトン現存量の変動を支配する要因を明らかにするため, 1984年6月から7月にかけて13回の水質および生物調査を流動観測と並行して行なった.ボックスモデルによる解析を行なった結果, 1) 陸上および湧昇による栄養塩供給による生産, 2) 流れの二層構造および半時計廻りの水平循環による物理的な移送, 3) 動物プランクトンによる摂食, といった要因が重要と考えられた.特に, 摂食圧の計算結果は, 植物プランクトンの生産が高い時ほど摂食圧は高く, 集中的に摂食されていること・また・動物プランクトンにはマイワシ個体群による捕食圧が強くかかっていることを示した.さらに, 原生動物は植物プランクトン現存量が低下した時の補完的な餌料としての機能を持っていることが示唆された.

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