気管支拡張症に合併した高ガンマグロブリン血症性紫斑病

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タイトル別名
  • Purpura Hypergammaglobulinemica with Bronchiectasia
  • キカンシ カクチョウショウ ニ ガッペイシタ コウ ガンマ グロブリン ケッシ

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抄録

51才男子, 工員の両下肢, 両前腕を中心に数年間, くり返し生ずる紫斑病を報告した。本症例は肺結核の治療後に続発した気管支拡張症を合併しており, 血清蛋白量は正常であるが, 血清γ-グロブリンの非常なる高値, 赤沈値の高度促進などの症状を呈しいわゆる高γ-グロブリン血症性紫斑病と考えられた。組織学的にも従来の報告のように真皮中層より深層, 皮下組織にかけて細血管の血管炎の像を呈した。約2年の長期間にわたり副腎皮質ホルモンの内服, ACTH, イムラン, 各種末梢循環改善剤, 血管補強剤の投与を行なつたが, 臨床症状および検査成績の改善はまつたく認められず, 安静にしているときにのみ紫斑の減少がみられた。

収録刊行物

  • 西日本皮膚科

    西日本皮膚科 39 (5), 742-745, 1977

    日本皮膚科学会西部支部

参考文献 (2)*注記

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