シンポジウム:維持療法の目的は再発防止 瘢痕部所見を目安に治療継続 小越  和栄(県立がんセンター新潟病院内科):◎消化性潰瘍は治癒した瘢痕組織から再発する頻度が高く,再発防止には維持療法が行われてきた。 ◎ヘリコバクター・ピロリ菌(H.ピロリ)の除菌で潰瘍の再発は減少したが,胃潰瘍ではまだかなりの例で再発がみられる。 ◎赤色瘢痕やひだ集中像がみられる瘢痕では再発率が高く,特にH.ピロリ陽性例ではこの所見が消えるまで維持療法が必要である。

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タイトル別名
  • 抗潰瘍薬--維持療法の目的は再発防止,瘢痕部所見を目安に治療継続
  • コウカイヨウヤク イジ リョウホウ ノ モクテキ ワ サイハツ ボウシ ハンコンブ ショケン オ メヤス ニ チリョウ ケイゾク
  • 抗潰瘍薬--維持療法の目的は再発防止,瘢痕部所見を目安に治療継続
  • シンポジウム 投薬をいつ中止するか
  • シンポジウム トウヤク オ イツ チュウシ スル カ

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抄録

胃潰瘍は非常に再発を起こしやすい疾患である。1970年の五ノ井らの報告によれば,日本人の胃潰瘍の80%は再発潰瘍であり1),また,いったん潰瘍になれば10年以内にはその70%が再発を起こし,再発に伴う合併症も多かった2)。

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